「認定新規就農者」とは、市町村から「青年等就農計画の認定」を受けた農業者をいいます。認定新規就農者になった場合、青年等就農資金を借り入れることや、青年就農給付金を受給することができます。

青年等就農計画の認定申請は、次の要件に該当する必要があります。

◎次のうち、いずれかに該当する方であること
A.青年(原則18歳以上45歳未満)
B.農業経営のために活用できる知識や技能を有する中高年齢者(65歳未満)
C.上記A・Bの方が農業に従事する役員の過半数を占める、農業経営開始から5年以内の法人

※農業経営を開始して5年を経過しない方も可能ですが、認定農業者の方は青年等就農計画の認定を受けることができません。

◎次のうち、いずれかの方法で就農する方であること
A.新たに就農する、非農家出身の方
B.親や三親等内の親族、農業法人とは別に、新たな部門で独立して自営農業を始める方(継承しない方)
C.親や三親等内の親族の農業経営を継承し、独立して自営農業を始める方
D.上記A~Cの方で、夫婦や兄弟、親族で共同経営を行う方、又は法人

青年等就農計画の認定申請は、次の流れで行います。

①新規就農者等の方が「青年等就農計画」を作成し、市町村に提出する
計画の作成については、就農する都道府県内の普及指導センター、市町村、農業大学校、青年農業者等育成センター等の指導機関や指導農業士等により、助言や指導を受けることができます。

②市町村がその計画を審査し、認定する
審査に要する期間は約1~2か月です(地域により異なります)。

③農業開始後は、市町村や都道府県等関係機関からの計画達成のフォローアップ等を受けることができる
この認定の有効期間は5年間です。5年の間に計画内容を変更した場合でも、当初の認定日からの期間のままですので、ご注意ください。

認定新規就農者は、次のようなメリットを受けることができます。

・農業次世代人材投資事業(経営開始型)の資金交付を受ける手続きができる
就農直後(5年以内)の所得を確保する資金(年間最大150万円)の交付を受けることができます。・強い農業・担い手づくり総合支援交付金を受ける手続きができる
法人・個人問わず上限300万円まで交付を受けることができます。・無利子資金制度(青年等就農資金)を受ける手続きができる
必要な機械、施設の取得等のための資金について、無利子で借り入れすることができます。

・経営所得安定対策に加入できる
担い手農家の経営が安定するよう諸外国との生産条件の格差から生じる不利を補正する交付金(ゲタ対策)と、農業者の拠出を前提とした農業経営のセーフティネット対策(ナラシ対策)に加入することができます。

・年金や税金面で有利になる
個人農家が国民年金に上乗せできる「農業者年金」の一部補助を受けることができます。補助の期間が最長20年と長く、返済の必要もありません。また、税金に関するさまざまな特例措置が受けられます。